千葉市が取り組むオープンデータ:滋賀県地域情報化推進会議セミナーに参加

2月14日にピアザ淡海で開催された滋賀県地域情報化推進会議主催「地域情報化セミナー」に参加した。
オープンデータ(&ビッグデータ)の取り組み先進自治体の事例として、千葉市役所の方が取り組みを紹介して下さった。

千葉市は昨年6月「テレビ東京のワールドビジネスサテライト」でYahooさんとの取り組みが紹介(その番組はこちら)されるなど、オープンデータの先進的取り組みを進める自治体の一つ。
番組からも、またこちらの記事「民間出身の若き市長が主導する千葉市のオープン・ガバメント(前編):mugendai」からも民間企業出身の市長が強力に推進していると関心を寄せていただけに、こんな身近で貴重な機会をいただいた。


※当日配付資料とよく似た資料がOSC2013 Tokyo/Fallに掲載。

自分の理解のため当日の内容を整理した。
※資料や説明通りの内容ではなく、私なりの引用も多数加えた。

データの分類

自治体が保持するデータを三つに整理。誰にどのような目的で提供するかによって取り組みが異なる

1.オープン&スモール

飲食店などの許認可、公共施設の位置、道路工事やバス路線などの交通、イベントや観光、法人登記、産業統計
◎当面の開示対象・・・NPOや公共団体
※日常生活ですぐにメリットを感じられるのはこの分野のデータ

2.オープン&ビッグ

人口、雇用、気象・大気汚染、特許、地図
◎当面の開示対象・・・民間企業

3.クローズド&ビッグ

犯罪、教育、納税、医療、戸籍
◎当面の開示対象・・・公共団体

千葉市の取り組み

トライアル

ちばしオープンデータポータル(プレビュー版)

人口や避難場所位置情報、決算書、ボーリングデータなどを公開。

ちば市民協働レポート実証実験[ちばレポ(トライアル)]

市民からの公共物破損情報などが投稿されている状況を地図と連携して確認できる。※投稿データの参照は2014年3月末まで
市民が該当で見つけた公共物への落書きなどをスマホアプリで投稿。
投稿は千葉市担当課で確認してから一般に公開。

情報システムはマイクロソフト製?
昨年末に終了した実証実験評価報告書が公開されていて、これから取り組みを検討して行くには大変参考になる貴重な情報だ。

他者(自治体・民間)との連携

ビッグデータ・オープン、データ活用推進協議会


千葉市、武雄市、奈良市、福岡市の4市が参加。
ビッグデータ・オープンデータの活用に向けた協議会の設置について:千葉市webサイト
ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会オープンデータポータルでデータを公開。
アイディアソンやアイディアコンテストなどを開催。自治体だけでなく、民間や学生からアイディアを引き出す活動。
活動情報は協議会のfacebookページで紹介。

Code for Japanとの連携も進んでいる?
=>CODE for JAPAN blog

九都県市首脳会議

データ公開の基準や公開方法など複数団体で標準化を図る。
データを広範囲に活用するには呼称やコード体型などの整備は必須。
公益性の高い分野(防災、救急、観光など)で事例をつくりオープンデータの有益性を周知する。
九都県市首脳会議公式サイト

パブリックアカウント

自治体のデータは個人情報と紐付いていることも多くそのまま外部提供はできない。

パブリックアカウントは、公共団体に向けた企業の電子私書箱です。情報の登録やライセンスの更新など公共団体と民間企業の情報のやり取りを集約することで双方の利便性を高めます。 (当日配付資料より)

データ公開に向けた取り組み

実施項目毎に連携先を選定する。アイディアを集める企画コンペなどは機動力のある4市協議会。データの規格・制度構築にはより範囲の広い九都県市首脳会議を活用。

基盤整備

データ公開ポータルの運営開始。
二次利用を想定し、著作権やデータ更新などの課題に対して管理方法やルールの設定。
公開に向けての課題・・・「形式」「語彙」「コード」「著作権」

市民協働

市民が地域コミュニティへ関心をもち、活動に参加するきっかけをつくる・・・市民協働型事業「ちばレポ」
課題:参加の拡大やニーズとのマッチング
市民の税負担や市政経営に対する意識の喚起・・・税負担シミュレータ(Where Does My Money Go?) を活用

情報応用

オープンデータで地域産業振興を目指す。
行政はデータのみ提供し、仕組みは民間が開発、サービス活用は市民や企業。
ex)ボーリングデータ、防災関連データ
  ※活用例:AR千葉市防災(KAZASUを活用)

課題抑制

医療や戸籍などの「クローズド&ビッグ」に属するデータを扱うため自治体が主体となって取り組む。
医療検診結果をもとに発病予備軍を抽出し対策・・・ポイントなどでモチベーションアップ
課題:有効なデータを生成するには単一団体だけで完結できない。
   データの匿名化だけでは住民の理解は得られない。

将来に向けた活用

自治体など公共分野のデータを民間が持っているデータを相互に連携させることでデータに新たな価値をつけられる。
アプリケーションやサービスの新規開発が産業振興にもつながる。

参加の感想

思った以上に沢山の来場があり、中でも自治体担当課の方々が多いように感じた。オープンデータの自治体別ポータルサイト「CityData.jp」ではまだ県内自治体取り組みは進んでないように見えていたが、これだけ沢山の方が来場されていたので今後、取り組みは進んでいくと期待したい。
内容はわかりやすかったが、オープンデータの国内での現状について少し予習していった方が理解が深まったと思う。だから最後のQ&Aで一つも質問が出なかったのかも知れない。

参考サイト

※その場で紹介があった訳ではない。

<関東・甲信豪雪減災リポートマップ>


weathernewsが運営。雪や道路、交通機関などの情報が住民から投稿されている。
滋賀でも昨年の台風18号被害の後、SNSに投稿される画像などを活用できないか各方面で検討が行われたと聞いているので、こうしたサービスは参考になると思う。

<福岡県通学路安全情報共有サービス>


不審者など自治体や警察が持っている情報が投稿されている。

<佐賀県社会資本の図面情報提供サービス>


猫の死骸など道路の問題点が投稿されている。

<妊娠・出産 手続き&得するお金チェックリスト>


Yahooがオープンデータ推進事例として千葉市からデータ提供を受け「みんなの政治」で公開。
Yahooプレスリリース

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